シャンプーの洗浄成分(界面活性剤)の種類

シャンプーの洗浄成分(界面活性剤)の種類

シャンプーの洗浄成分(界面活性剤)の種類について

 

シャンプーの洗浄成分の開発はいつぐらい?

 

構造と機能

洗浄成分には、油性の汚れを水(湯)になじませて洗い流しやすくするため、水と油両方になじみやすい構造を持った界面活性剤が用いられます。

 

シャンプーに求められる以下の機能を持つものが使われます。

 

シャンプーに求められる機能

 

洗浄力:皮脂を水になじませて洗い流しやすくする
泡立ちが良い:髪の間を通って頭皮に届き広がりやすい
なめらか:髪同士がこすれあうのを防ぐ 、頭皮に行き渡りやすくすすぎやすい
すすぎ落としやすい:皮脂残りを防ぐ

 

剤型と洗浄成分

 

洗髪用のシャンプーは当初(1932年~)は固形石鹸で、脂肪酸ナトリウムが洗浄成分でした。その後、頭皮や髪をまんべんなく洗浄しやすい液状にしやすい洗浄成分が用いられるようになりました(1960年)。

 

肌へのマイルド性
1980年代後半、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES、ラウレス硫酸塩)、1990年代には、アミノ酸系界面活性剤を用いた、一般向けシャンプー製品が発売されました。
どちらの洗浄成分も、石鹸やアルキル硫酸エステル塩(AS)に比べて、皮膚や目への刺激が低いことが確認されています。

 

洗浄成分の油脂原料
ココヤシから採れるヤシ油、アブラヤシから採れるパーム油などが、多くの洗浄用界面活性剤の原料です。

 

近年は、環境や人権課題に取り組みながら、持続可能なパーム油の生産をめざす活動になってきています。

 

シャンプーの洗浄成分/界面活性剤の代表例

 

ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩

(ラウレス硫酸塩、サルフェート、高級アルコール系、ES、AESなどとも呼ばれる)

 

シャンプーで最も汎用な洗浄成分。
単独でシャンプーの洗浄成分として用いやすい長所を多くもつ。
誤った理解をされることが多いが、次の特徴をもつ。

 

特徴
・植物性であるパーム油が主な原料
・刺激性が低い:皮膚刺激性、アミノ酸溶出量は、石鹸系よりも少ない。
・皮脂の洗浄力、泡立ちが、概して他の界面活性剤より優れている。

 

 

ラウレス硫酸塩(ES、AES)とラウリル硫酸塩(AS)
ラウリル硫酸塩(AS)とラウレス硫酸塩(ES、AES)は異なる物質です。
ラウレス硫酸塩(AES)は、石鹸に比べて皮膚や眼に対して低刺激性で、広く使われています。

 

 

塩の話
広義に酸由来のアニオンと塩基由来のカチオンとがイオン結合した化合物が塩です。

 

塩酸(HCl)は酸で、塩化ナトリウム(NaCl)は塩。

 

同様に硫酸(H2SO4)は酸で、ラウレス硫酸塩(サルフェート)は塩。塩は強酸である塩酸や硫酸とは異なるものです。

 

アミノ酸系(N-アシルタウリン塩、アシル化グルタミン酸塩など)

 

皮膚刺激性は、石けんと比べて低い。眼粘膜刺激性が特に低いアシル化グルタミン酸塩が、敏感肌用製品に採用されている例が多い。
皮脂の洗浄力、泡立ち、泡のなめらかさを、他の成分で補って使われることが多い。

 

ベタイン系(アルキルプロピルベタイン系、スルホベタイン系など)

洗浄力、泡立ちの点で単独で洗浄成分として使われることはなく、主に起泡助剤として使われる。

 

石鹸(脂肪酸ナトリウム/カリウム)

洗浄力、泡立ちおよび泡の安定性、泡のすべりに優れているため身体洗浄剤に使用されている。

 

低温では洗浄力が低下し、また洗浄力を発揮するのはアルカリ性である。

 

皮膚刺激性、アミノ酸溶出量の点で、ラウレス硫酸塩(AES)やアミノ酸系より劣る。

 

また、アルカリ性で使われるため、毛髪が膨潤しやすく、カラーリング毛には、色持ちの点でも劣る。

 

水中の金属と脂肪酸塩(スカム、水垢)を形成し、油っぽくギシギシした感触が残る。

 

肌では好まれることもあるが、髪の場合は、指通りが低下する原因になったり、蓄積すると酸性のシャンプーやリンスでないと油っぽさが洗い落とせないという弱点がある。